GENERAL SHINSEKI

24 Mar 2004
Dear Yamatan

「アメリカがくしゃみしたら、カナダは風邪をひく」と俗に言われているように、隣国の巨人が今何を考え何をするかは、カナダ人が常に気を使っているところ です。
イラク進駐より既に12ヶ月、大統領選挙を8ヶ月後に控えて、アメリカの両党政治は今まさに白熱化しつつあります。 
戦争に参加した経験のない政治家や文官がタカ派にまわり、戦争で数々の殊勲を立てた軍人がハト派に甘んずる、という奇妙な現象を起こしています。

アタッチメントは二枚とも、ハワイ生まれの傑出した軍人、General Eric Shinsekiに関する記事です。
努力家で学位を二つもとり、武勲 の誉れ高く、クリントン大統領時代に陸軍参謀長に任命されました。 
ところがブッシュ大統領のイラク進駐計画に対して、予想より大きい兵力と、 より長期の駐屯を必要とすると進言したために、国防次官ウルフオウィッツ(写真) が率いるタカ派に排撃され、任期未満で退役を命ぜられました。

タカ派の文官たちが泥沼状態のイラク戦弁明に躍起となっている今日、エリック・ シンセキ将軍のように、職責を尽くして忠言をする軍人の心掛けは、誠に見上げたも のだと感じます。   ED